心理学用語

ウェーバーの法則とは、生理学者のウェーバーが1834年に提唱した法則です。これは、ある刺激の強さに対する、それを知覚できる最小の変化量は、その刺激の強さに比例するというものです。例えば、500グラムの重さのものを10グラム増やすと、その重さの変化は2%になります。しかし、1000グラムの重さのものを10グラム増やすと、その重さの変化は1%になります。つまり、同じ10グラムの重さの変化でも、500グラムの物体よりも1000グラムの物体の方が、その変化を小さく感じるのです。

ウェーバーの法則は、人間の五感すべてに適用されます。例えば、明るさの変化でも、暗い場所でわずかな明るさの変化でも気付くことができますが、明るい場所ではほとんど気付くことができません。また、音の大きさの変化でも、静かな場所でわずかな音の大きさの変化でも気付くことができますが、うるさい場所ではほとんど気付くことができません。

ウェーバーの法則は、人間の感覚の限界を表すものです。人間の体は、常に変化する環境に適応するために、感覚器官を調整しています。しかし、その調整には限界があります。ウェーバーの法則は、その限界を示すものです。

ウェーバーの法則は、心理学、生理学、工学など、幅広い分野で応用されています。例えば、心理学では、ウェーバーの法則を利用して、人間の知覚の限界を研究しています。生理学では、ウェーバーの法則を利用して、感覚器官の機能を研究しています。工学では、ウェーバーの法則を利用して、人間が快適に感じる環境を設計しています。

ウェーバーの法則は、人間の知覚に関する重要な法則です。この法則を理解することで、人間の知覚の限界を知り、より良い環境を設計することができます。

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