心理学用語

フェヒナーの法則

心理学における「フェヒナーの法則」とは?

フェヒナーの法則は、人間の感覚の強さは、刺激の強さの対数に比例するという法則です。

19世紀のドイツの心理学者グスタフ・フェヒナーによって提唱されました。

この法則は、ウェーバーの法則を拡張したものです。ウェーバーの法則は、「刺激の強さを幾何的に増加させたとき、感覚の強さは等差級数的に増加する」という法則です。

フェヒナーは、ウェーバーの法則を様々な刺激を用いて検証し、それが中程度の刺激強度においてのみ成り立つことを発見しました。そして、刺激強度が弱い場合や強い場合であっても、感覚の強さは刺激強度の対数に比例するということを明らかにしました。

フェヒナーの法則は、以下の式で表されます。

```

S = k log R

```

ここで、

S: 感覚の強さ

R: 刺激の強さ

k: 定数

フェヒナーの法則の例

ろうそくの炎の明るさを例に考えてみましょう。1本のろうそくの炎の明るさを基準としたとき、2本のろうそくの炎の明るさは約1.6倍、3本のろうそくの炎の明るさは約2.1倍に感じられます。これは、刺激強度の対数が比例的に増加しているのに対し、感覚の強さは対数的に増加しているためです。

音の大きさも同様です。音の大きさを10デシベル上げると、人はちょうど2倍の大きさの音と感じます。しかし、実際には音のエネルギーは10倍になっています。

フェヒナーの法則の意義

フェヒナーの法則は、人間の感覚がどのように働くのかを理解する上で重要な役割を果たしています。また、心理学だけでなく、生理学、工学、マーケティングなど様々な分野に応用されています。

参考URL

Wikipedia: フェヒナーの法則: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%95%E5%89%87

心と脳の科学: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC%E2%80%90%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%92%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87

その他

フェヒナーの法則は、完璧な法則ではありません。しかし、人間の感覚の理解において重要な指針を与えてくれるものです。


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