心理学用語

観察者効果とは、観察者がいることで被験者の行動が変化する現象です。1927年に行われたホーソン実験で、被験者の生産性が観察者がいることで変化することが初めて確認されました。ホーソン実験では、工場内の照明を明るくすることで生産性が上がることを期待して実験を行ったのですが、照明を明るくすることで生産性は上昇したものの、照明を暗くすることでも生産性は上昇したのです。これは、被験者が観察されていることで、自分のパフォーマンスを向上させようと意識したためと考えられています。

観察者効果は、様々な場面で起こり得ます。例えば、試験勉強をしているときに、誰かが見ているだけで集中力が高まることがあります。これは、観察者がいることで、試験に合格したいというモチベーションが高まるためと考えられます。また、仕事でプレゼンテーションをするときに、観客がいることで緊張してしまうことがあります。これは、観客がいることで、自分の発言や行動を評価されるというプレッシャーを感じるためと考えられます。

観察者効果は、良い方向にも悪い方向にも働く可能性があります。例えば、スポーツ選手が観客の前で試合をするときには、観客の声援を受けてモチベーションを高めることができます。しかし、観客のプレッシャーに押しつぶされてしまい、本来の実力を発揮できないこともあります。

観察者効果を理解しておくことは、自分の行動やパフォーマンスを向上させるために重要です。観察者がいることで、自分の行動がどのように変化するのかを考え、適切な行動をとるようにしましょう。

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