心理学用語

大野の法則とは、日本の国語学者である大野晋が1956年に提唱した、日本語の古典文学における単語の品詞の構成比に関する法則です。大野は、万葉集、源氏物語、枕草子、徒然草、方丈記、俳諧、滑稽本、歌舞伎、小説の9つの古典文学作品を分析し、名詞、動詞、形容詞、形容動詞、助動詞、感動詞、副詞、接続詞、助詞、接尾語の10品詞の出現頻度が一定の比率で分布していることを発見しました。この法則は、日本語の古典文学における語彙の特徴を明らかにするために用いられています。

大野の法則によると、名詞の頻度が最も高く、次いで動詞、形容詞、形容動詞、助動詞、感動詞、副詞、接続詞、助詞、接尾語の順となります。また、各品詞の出現頻度は、時代とともに変化し、近代では名詞の頻度が減少し、動詞や形容詞の頻度が増加しています。これは、近代にかけて日本語がより抽象的な表現を多用するようになってきたためと考えられています。

大野の法則は、日本語の古典文学における語彙の特徴を明らかにするために用いられています。この法則は、日本語の語彙の歴史や構造を理解する上で重要な役割を果たしています。

参考URL:


Copyright(C) 2012 心理学用語で日常生活をもっと豊かに All Rights Reserved.