心理学用語

心理学で「バラ色の回顧」とは、人々が過去を現在よりも好意的に思い出す傾向のことを指します。これは、時間の経過とともに記憶が変化し、ポジティブな側面が強調されるためと考えられています。

例えば、学生時代を振り返ると、良い思い出ばかりが浮かび、苦労した記憶は薄れてしまっていることも多いのではないでしょうか。これは、学生時代は自由で、責任も少なく、夢や希望に満ちていた時期だったため、ポジティブな側面が強調されやすいのです。

また、離婚した夫婦が、離婚前の生活を振り返ると、良い思い出ばかりを思い出し、悪い思い出は忘れてしまうこともよくあります。これは、離婚は人生の大きな転機であり、そのストレスから、良い思い出を美化しようとする心理が働くためと考えられています。

バラ色の回顧は、人々が過去をより良く思い出すための一種の防御機制と言えます。しかし、この傾向が強すぎると、現実を直視できなくなる危険もあります。そのため、バラ色の回顧を認識し、客観的に過去を振り返ることが大切です。

バラ色の回顧を防ぐためには、次の点に注意すると良いでしょう。

* 過去を客観的に振り返る

* 良い思い出だけでなく、悪い思い出も忘れずに思い出す

* 過去を美化しようとせず、現実を直視する

バラ色の回顧を防ぐことで、より現実的で健康的な人生を送ることができるでしょう。

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