心理学用語

文化的自己観(cultural self-construal)とは、自己同一性を構成する要素が文化によって異なっており、その違いが行動や思考に影響を与えるという理論です。相互独立的自己観(independent self-construal)と相互依存的自己観(interdependent self-construal)の2つに分類されます。

相互独立的自己観は、西洋文化で一般的に見られる自己観です。自己は他者から独立した存在であり、個人的な能力や特徴によって定義されます。また、自己を主張し、自分の欲求を達成することが重要と考えられています。

相互依存的自己観は、東アジア文化で一般的に見られる自己観です。自己は他者と密接に関係している存在であり、集団や家族との調和が重要と考えられています。また、他者からどのように評価されているかを気にし、他者のために行動することが重要と考えられています。

文化的自己観は、人間の行動や思考に大きな影響を与えます。たとえば、相互独立的自己観を持つ人は、競争的な状況で優れたパフォーマンスを発揮する傾向があります。一方、相互依存的自己観を持つ人は、協調的な状況で優れたパフォーマンスを発揮する傾向があります。また、相互独立的自己観を持つ人は、自己主張を重視するため、他人と衝突する可能性が高いです。一方、相互依存的自己観を持つ人は、他者との調和を重視するため、他人と衝突する可能性は低いです。

文化的自己観は、人間の行動や思考を理解する上で重要な概念です。文化的自己観を理解することで、異なる文化の人々と効果的にコミュニケーションをとったり、異文化の人を理解したりすることができます。

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